楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

渦・アコーディオン

たのしいことを探していた。やりたいことを探していた。「面白いことないかなぁ」って思っていたし、「なんか面白いことないかな」とツイッターに書きたい気分にもなった。今日は二度寝をした。二度目に悪夢を見た。だいたい必要以上に寝るとよくない夢かつまらない夢を見る。やることがことごとく裏目に出て、悪いほう悪いほうへ転がっていく夢。そんな夢を見たもので、起き抜けはひどく虚無的な気分になった。普段あまり感じない気分。あるものごとが、もう終わってしまったんだと悟って、それを惜しみつつもすっかり受け入れてしまうような。無力さ。たまにある「もうだめだ…」という、いわば世界全体、生全体に向けた感じではなく、具体的な何事かに対するはっきりした評価、が、降ってきた。そんな気分は、まあ、数分ほどしか持続しなくて、ほどなく未来に対する原型的な期待がまた浮上してきた。

寝坊をしたため、毎週の習慣にしようとしていたプールに行き損ねた。時間問題で言えば行き損ねることなかったんだけど、なかなか条件が整ってないと……なんて思って遠ざけてしまう。日曜日はたとえば午後6時までに帰宅することを考えると、移動時間を合わせて1時には出なきゃならないけど、2時には山下達郎のラジオがあるし……などと考えると午前中に済ませておかねばならない用事になってしまう。別にラジオを聴くかどうかは任意なんだけどなー。

それであきらめて、今日は勉強もしないことにして、アルバイトの求人とか、就職先候補とかネットで探していた。フロムエーとかの求人サイト見てると自分には合わなそうな仕事が……というよりは求人情報のノリだけで心が重くなってきますね。気分を変えて裏バイト情報 裏のアルバイトなんか見てみたり。このサイトのような情報探索スキルが欲しい。

夜にようやく詩を読む時間ができた。『八木重吉詩集』(思潮社)を読みなおし。初めに読んだとき、おどろきが多くて、いい詩人を見つけたなという気がした。今回読むと、わかったりわからなかったりという感じで……、おともに缶ビール飲んでたせいでもあるけど、最初の1作ではっとして、あとは低調な時間がつづいたかもしれない。でも一時間くらい続けるとはっとする瞬間が増えてきた。この著者は詩の中でやたら悲しい悲しい言ってるんだけどそれがいやみにならないというか、名指しで言うと中原中也みたいな自己陶酔が感じられないのが長所だと思う。って前も書いた気がする。なんかね、顔が素直そうだもんね……。

詩を読んでると詩を書いてみたくなる。読んでもほとんど分からないのに書いてみたくなる。分からないからあこがれてしまうのか。でも当然書くほうもどうすればいいのか皆目わからない。自分には詩のこころがないって思う。でもやってみたいなー。考えてみると、やりたいことは外に探さなくても手もとにあったわけで、こういう気分を自分は探していたんじゃないかと気づく。やりたいことを探していた自分は、探しているから見つからないことをさとった。カバンの中も机の中も探したけれど見つからないのに、ってフレーズの重さが、惑星の運行のようにめぐってきた。