楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

こいのぼりボイトレ

我が内なるミソジニー(我がAndroidスマホ搭載のGoogle日本語入力は「ミソジニー」を変換できないんだな)なるフレーズが飛び交っていた頃は、いまいちなんのことか合点がいってなかったが、このたび同一のフレーズを自ら再発明することにより、その意味を体得することができた。

私は、女性の自立性を是としながら、心の奥では女性が従順であることに心地よさを感ずる心性があることは否定できない。長時間労働を廃し、精神的肉体的ともに健康な生活が保証されるべきだと発言しながら、「頑張ったら頑張っただけ偉い」という価値観から栄養を得ていないといえば嘘になる。

もちろん、だからといって私が語る(いや、そんな語らないけど)理念が無効になるとは思わない。ある人を殺したいと思ったからといって、殺してよいことにはならないのと同じことだ。私が主題にしたいのは、理念と本心との葛藤ではない。対外的に正しい言葉で語ってゆくだけでなく、自らのうちに潜む偏見とも付き合ってゆかなければならないのだなあという、気付きのことだ。