楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

オコジョの予備校

野口悠紀雄『「超」整理法』にしたがい、書類やらパンフやら取説やらの紙資料の整理をしている中で、前の彼女が付き合うときにくれた手紙やら、性病の検査結果やら、旅先で撮ったプリクラやら、別れるときに置いていった手紙やらが出てきて、その頃のことと今のことについて思いをはせないわけにはいかなかった。ごくありふれた人生の切り抜きだ。

自分はこういうものを捨てられない性格で、それはこうしたものが「人からもらったもの」というカテゴリに入るから捨てられないのだ。保険会社の担当者から毎年送られてくるタオルとか、会社の新人研修で通っていた機関が出した修了証とか、そういうものも捨てられないんだよな。それが義理のような気がして。そしてあくまで義理なのだけども。