自転車に乗る時に着用するアイウェアを買いに都内に出ていた。そして何も買わずに帰宅した。頭痛をお土産にして。なんつって。
アイウェアに求めるものって最低限度で言うと「目に虫が入るのを防ぐ」だから100均に売ってる(かもしれない)伊達メガネでもいいと言えばいいんだけど、もう少し欲を出して視野がフレームで邪魔されないほうがいい、遮光性能はあったほうがいいけど夜間も使えるようにしたいとか条件を入れていくと自分の求める品物が世の中にほとんどないらしいことを知らされる。ほんとか。都合よく見逃している可能性はある。でもこれだけ時間かけてもいいのは見つからなかった。
昼頃にネットでシリアの人道危機のことを聞いて、ショックを受けてしまった。シリアのことはほとんど何も知らなかった。わたしが小学生ぐらいの頃は、世の中は発展しきったと思っていて、先人が築き上げた平和を享受して生きていくんだと思い込んでた。科学的に未解明の事柄はなくて、発展途上国はいずれ先進国になると思ってた。2001年に911があって少し潮目が変わったけど、あくまでテレビという箱の中の出来事だと思ってた。思うことにしてた。それで近年、ロシアやイスラエル、あるいはウイグルの人権侵害のことを知るようになり、人類のあいだからすっかり駆逐されたと私が勝手に思い込んでいた、口にするのもつらいようなひどいことが、今でも現在進行形で行われていること、それどころか、今までもずっと存在し続けてきたことを、知らされる。自分が生きてきたこれまでの時間ってなんだったんだろうと思う。でも私も中学~高校生ぐらいの頃は思い詰めるタイプだったから、そうした情報に曝され続けていたら耐えられなかったかもしれない。自分を守ることは何事にも代えられないから、それを責めることはできないけど。自分の中で、ようやく事実を受け止めることができる年齢になったということなんだろう。