楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

風上に下知がある

自分が、やりたいことをやらないと気が済まない質であることを知る。20代までは「そういうタイプの人間」であると思いもしなかったが、それは自分がやりたいことが何であるかを知らなかったからだと今はわかる。

仕事帰りに登山靴を買いに、少し足を伸ばす。もうこれは昨日から決めていた。どの駅の何という店に行くか、ある程度の段取りも決めていた。いつもは通らない街なのでそこで何か食べようか、とラーメン屋を調べて現地まで行ったら、こうやって足を伸ばしたときに限って定休日を引き当てるのだった。「こういうときに限って」と言うけどそれが必然であるはずがないので、マーフィーの法則的なやつ(要するに心の癖)なんだと思うけど、まあ出鼻をくじかれることは生きているとたびたびあるものだ。数年前、映画でも見てみようかなとあまり知らずにチケットを買ったのが『ボーはおそれている』で、ほんとに内容知らなかったんだけど結構トラウマ物だったのであれから映画館に行けていない。まあ面白い映画情報が流れてこないだけというのもあるけど。

いや、時間も遅いから短く日記を書くつもりだったのにペラペラとしゃべってしまっている。

登山靴。こういうのは店員に相談するのが一番だというのはわかっていて、ちょうど平日の空いた店内で店員に話しかけられたので買い物はトントン拍子に進んだ。ただこういう店員と話をしながら品物を決めるという機会においてよく経験する気がするけど、なんか「話が弾んでいる」感じがしないというか、むしろ向こうがそう思っているのが自分にもわかるので自分もそう自覚するみたいな、情報のやり取りはできるけど「会話」はできてないんじゃないかみたいな感覚があってなんか申し訳ない。しかしスポーツ用品は高いですね。万単位当たり前で。こういうのに比べると学術書でも一万はかなり高いほうだと思うので本は安い。文庫本が2000円超え当たり前みたいになってるけどまだ世の中のものの値段からすると安いんだと思う。安いからどうだということはないんだけど。

登山靴はまあ買えなくもない自分が、でも自家用車とか住宅とかを購入する未来は想像できなくて、お金を金額で比較してもしょうがないのかなとか思う(?)。

ラーメン屋が定休日だったので、そこに来るまでの道で一度足を止めた中華料理屋で夕食にした。涙が出るほどおいしいわけではないがこだわりの感じられる仕立ての料理で好ましかった。なんか長年営業していた店がリニューアルして再出発中みたいな雰囲気で、でもガラ空きだったのでどうか繁盛してほしいと思った。空いている店は個人的には嬉しいんだけど。