楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

この先の糊付け

日記でも書いて寝てしまうか、と思ったものの言葉が出てこない。言葉が出てこない、ということ自体は、疲労で言語能力をかなりの程度失ってしまってからでも語れる事柄だったりする。生活に根付いたことは語れなくなって、言葉について言葉で語るという、より高度に見える契機のほうがむしろ残されるのはちょっと意外だ。でもこの話で本当に対立しているのは「生活と非生活」とかじゃなくて「肯定と否定」なのかもしれない。ものごとについて肯定形で語れることがなくなって、否定形でしか語れなくなる。目の前にある一番大きなリアリティが「不自由」だからではないだろうか。

「できない」というのは必ず〈何か〉ができないということであり、つまりその〈何か〉の中に肯定的な契機が含まれているわけだが、しかし「できない」という話の中で語られるときそのできない〈何か〉は、いわば言葉にパッケージングされて、ジップロックに入れられた状態で書き手の前に出される。読み手ではなく書き手です。読み手にとってどうであるかは関係ない。ショーウィンドウ越しに私は私の世界について話している。

いやあ、雨が降るとほんとどうしようもない。心が狭くなるし頭脳も小さくなる。

口内炎を象る

ちょっとだけ日記。

ほんのり頭痛を授かった以外はまあまあつつがない一日だったと思う。朝、会社の近くまで来たときに自分の中のチャイルドが拒否反応を示して、その場から逃げてしまっていたのに気付いた。会社の建物の中に長時間入り浸りたくない気分だったので、昼は外食にした。帰宅後、チャイルドに声をかけていたわるための時間をとった。

チャイルドって何、という話なんだけどこの本かスキーマ療法関係の本を読んでください。最近は「これは自分にやさしくすることになっているだろうか」と自問することで生き方に関わるいろんな判断の指針としている。

www.chikumashobo.co.jp

自分の中にアダルトの自分とチャイルドの自分がいて……と聞くとき、比喩以外の意味ではありえないだろうと直観するんだけど、それが案外、実際にその2つが自分の中に存在して、生きて動いている、という実感をもてている。

新 JIS 配列はよく設計されているから一度やめたあとでも復帰しやすいと聞いて、試してみたら確かにまだ 3 日目とかだけどまあ実用レベルかなと思える程度に自由に使えている。会議に参加しながらこれで議事録をとるとかは無理だけど、一人で文章を書く分にはイライラするほど遅いとかはない。以前、一度忘れた JIS (旧) かな入力をリハビリしたときに、タイピングソフトで実力を毎日測ってたんだけど、そろそろ実用レベルに達したかなと感じられるまでに 1 ヶ月ぐらいかかっていたからね。キー配列の設計ってバカにならないですね。

細緻だった猫砂

なにもできない一日だった。一回休み。

新 JIS 配列を少しでも指になじませたく、少しでも多くの文章を書きたいんだけど、書けることが特にない。

最近、川柳すら読み続けることが難しくて、……とりあえず「て」を置いて言葉をつなごうとしてみたけどその後に言うべきことが特にない。

川柳のこと、私は自分が生み出す川柳のことを自分の人生の副産物だと表現したことがあるし、川柳が好きというよりそれが言葉や詩や公共といったものを考える窓口になるからそのそばにいるんだと書いたこともある。

最近、川柳や川柳関係の書き物を読んだり、自分で書いたりすることは、要するに「間をもたせる手段」なのではないかと思った。会話で「沈黙が耐えられない」という人がたまらずしゃべりだすように、あるいはエスカレーターに乗った人がスマホをいじりだすように、その種の適度な刺激を与えてくれるのが自分の場合〈川柳〉とそのまわりにある環境だったのではないか。「なにかがある」を作り出す装置として私は〈川柳〉をもてた。

何かが「面白い」「興味がある」「関心がある」みたいな動機を真に持てたことが私にはないのかもしれない。より正確には、かりそめ持てたとしても持続しない。まあ、それでもなお残り続けるものを燃料として使い続ける、そう考えるべきなのかもしれない。

毎日お腹痛いしずっと心身調子悪いけどごはんだけはそこそこおいしく食べられている。これは救いだ。

衣装ケースを買い足して、置き場に困っていた衣類をそこに全部入れたけど、容量に余裕がかなりあったしそもそも今後着るかと考えたらかなり怪しいアイテムばかりだったので、この一箱は別のものを収納するのに使ってもいいかもしれない。よく見たらタンスにも半分ぐらい空きスペースがある。全然使い切れていない。衣類のことを普段考えないので、自分がどんなアイテムを持っているかが頭に入っていない。

そんなふうに言うと「着るものに頓着しない」と捉えられそうだけど、そして実際そう表現していい側面が(かなり)あるけど、好き嫌いはあるなと最近自覚するようになった。生地の質感が許せないとか、首周りの感じがうっとうしくてたまらないとか、そういう理由で買った服を着られないということがある。触覚面の快不快以外でも、去年転職したての頃に着ていたシャツを着たらめっちゃテンション下がって……ということもあった。いろいろなものに守られながら生きていきたい。

根っこが生えた試供品

新 JIS 配列を(ふたたび)使い始めた。いちねんぶりですね。

elmman.hateblo.jp

いま読み返すとよくわからんこと書いてますね。ところで、新 JIS 配列は「一度使ったことがある」という認識でいたけど、 2024/12 に一度導入して、 2025/5 にもう一度試していたらしい。なのでこれで 3 回目だ。

なんで切り替えたのかと言われれば、「むしゃくしゃしたから」ぐらいのことしか答えられない。すでに身に着けた(旧) JIS かな入力を捨てることになる*1リスクを負ってまでやることなのか、と思う。でもやりたくなってしまったから。

土曜日から体調が悪くて、というか平日からずっと悪かったんだけど、土曜にひどい雨が降ってから本格的にだめになってしまって、なにしたかあまりおぼえてない。ルーチンの家計簿記入をしようとして、手が動かず絶望したりしていた。あと午前中に皮膚科に行っていたな。それだけは明確な一つの成果だ。わたしは成果主義だなぁ。

今日(日曜日)も目覚めたときから頭痛で、これまでの経験則からして終わり(一日寝込む)を覚悟していたんだけど、どうやら倒れることなしに今日を終えられそうである。部屋の掃除とかして、ごはんたべて、 YouTube 見過ぎて飽きたので行きたい山探したり数学の勉強を進めたりした。

*1:複数のかな配列を頭の中に保持しておくことが私は困難なので、新しいものをインストールすることは古いものを上書きすることと同義である

一曲歌う兵衛

よくわからないがつらい。あと仕事中ねむい。週で均すと日あたり6.5時間ほど眠っているらしいんだけど、昼食後に耐えがたい眠気に包まれ、立っているだけで(覚醒しているだけで)精一杯という状態になる。今日だけではなく何度も。

つらいのは自分の仕事ぶりに満足ができないのと、そしてそれが同僚にもストレスを与えているように見えるので、人から疎まれているかもしれないという思いなしで二重につらい。全部私の心が作り上げた幻なんだけど。

とにかく天気が不安定で力が出ず、苦しみを引き受けるばかりの時間が続いているので、久しぶりに精神科/心療内科に行ってみようかという気を起こして、生活圏内のクリニックの情報を何件か見たりしていたんだけど、弱っているときほど病院に行くハードルも上がるもので Google の口コミとか見てもいいことなんかないに決まっているのに二の足を踏んでいるすきに手が動いて口コミのページを開いてしまうのだ。

明日、明後日、いきなり予約して受診するというのも違うかという気持ちに結局なっていったので、一旦見送るけど、この件は少し継続的に考えることになるだろう。いくつかの別種の悩みが同時に受信トレイに入っていてがちゃがちゃしている。

トゲトゲがむかつく

数十分寝過ごした。雨。そのとき私を襲っていたなんともいえないだるさのことを今の私はありありと思い出すことができない。ただ起きて動くことに苦労した、という〈事実〉に圧縮されてその情報はいま手の中にある。

会社を休まずには済んだ。しかしなにかとつらくて、そのつらさだけは今書きながらありありと思い出した。ほとんど痛みと言っていいつらさがあった。仕事をしているから気が紛れているだけだというような痛みで、しかし仕事に取り組まなかったらこの痛みは生じることもなかったのだろう。

会社から出るといつも2つ目の信号機が青になるのを待ちながらイヤホンを装着するんだけど、今日はその2つ目の信号機に到着するのを待たず矢野顕子「釣りに行こう」を聴き始めた。

釣りに行こう 釣りに行こう

梅雨があけたら 迎えに行くね

梅雨があけてほしい。

オリジナルは THE BOOM の曲だけど、矢野顕子『LOVE LIFE』に収録されているバージョンが好き。以前、鶏肉に当たって数日寝込んだことがあって、その病床から出られたときに幻視した美しい丘のような曲だと思う(?)。

Apple Music に入ってない『LIVE Beautiful Songs』の曲をそのあといくつか流して、奥田民生による「ラーメンたべたい」*1で泣きそうになるのはともかく「ニットキャップマン」の二番を矢野顕子が歌っているところを聴いてメソメソしてしまったのはやっぱり私の心が疲れてるんだと思う。泣くような曲ではそんなにないので。

*1:他人の曲を、歌詞の意味が伝わるように歌うってすごい