楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

ダブスプリングステップ

使い物にならない日本語ばかり書いてたらアクセスが減ってきました。さみしいです。でも基本的に自分のために書いているので、投稿頻度を減らしてまで日本語の質を高める気はないです。でもどうせなら自分の書いたものを読んでもらいたい。いや読んでもらいたいという直接の欲はそこまでないんだけど、他人にとって自分がどう見えるかは興味あります。これってナルシシズムの反映なのかもしれない。まあなんでもよいです。あまり確かめようとしないし、そのせいで確かめる方法もよくわからないのだけど(目をそらして)。これと反対に、自分にとって他人がどう見えるかは自分にとっては目下あまり重要でない気がする(見えてるとおりに見えてる)のですが、ツイッターで書いてる人はもっと長いのを読ませてほしいです。って最近とみに思います。140字じゃ足りないつってんだろ。

昨晩は眠くて、眠かったのであらゆるお仕事するにしても使い物にならんだろうと判断して寝てしまうことにして実際に寝ました。すぐ寝つけました。翌朝6時に目が覚めましたが、8時までに起きてればいいのでさらに寝ました。正直に言えば、6時に目覚めた時点でこの眠りでじゅうぶん足りていたのか不安になったため、めいっぱい寝てしまいました。結果9時前に目が覚めました。どっひゃー。遅れる。わりあい急いで準備して出ました(全速力が出ない)。普段使ってるよりも早く着く、でも混雑してるので使ってない路線を特別に使って学校に間に合わせました。

授業が終わってから今日も原稿を書き進めることに決めていて、でも気候のせいか頭脳持久力が切れたせいか寝過ぎたせいか頭がすこし痛かったので、一休みすることにして学食で自販機の紙コップのコーヒー飲んでました。やがて運動部っぽい男女たちが私の前のテーブルについて談笑をはじめて、男の一人がしばしば神経質っぽく後ろを振り返りながらゲラゲラ笑ったりして、んーどっちかというとチャラいとか思っていたのですが、そこで私は見た。後から来てテーブルについた女のおしゃれバッグの中から『ロワイヤル仏和中辞典』がのぞいていたのを。2000ページ強ある、わりとでかいフランス語の辞書です。はっきり見たぞ、と思いながらコーヒーを飲んでました。

それから午前中のことですが、自分がいう「美しい」という言葉の使用になにか不穏なものをかぎ取っていました。具体的には、道ですれ違うある種の女性をみて「美しいな」と心の中でつぶやいたのですが、なにか違う気がして、たとえば1年くらい前なら「エロいな」とでも言ってる場面で、いやどちらも実際に適当でない形容なのですが、ようするに価値を単純化しようとしている力を感じる。おめえ美しいって言っとけばすべてが肯定されると思ってんだろのような。この世に美しいものというのは実際にあって、たしかに美しいという言葉には気恥ずかしさのような、地面から数センチ浮いてるような気分があるけど美しいものには美しいと言ってこうぜ、ってこれまた1年くらい前によく思ってた気がするのですけど、今は自分の中で「美しい」が氾濫しててかえって意味が分からない。ある程度いろんなものに当てはまって、なおかつ意味のあることが言えたふうな顔をできる表現、みたいな都合のいいものに「美しい」が位置づけられてしまっているような。