楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

ほんとにホスピタル

金曜の仕事終わりはいつも無になる。いまも頭があまりはたらいていない。抑鬱に近いものなんだと思う。部屋の狭さが狭さとして現れてくる。それで外を歩いてきた。今日は自転車ではなく歩きの気分だった。歩くと腿の筋肉にこたえる。自転車やるようになってからそうかも。

その90分ぐらいの外出の時間の中で、書くべきことをなにか掴んだ記憶があるけれども、もうおぼえていない。駅のそば屋で春菊天そばとコロッケを食べた。春菊は好き。おいしかったけど衣の割合が多いと感じた。もっと高級な春菊天そばも食べてみたい。そのあと図書館に行って予約資料を回収した。

抑鬱と書いたけれど眠くもある。実際、出かける前も目が半分閉じかけていた。睡眠は死の一種だ。人生おわりかけている。わたしはそれを逃れようとして夜更かしするのかもしれない。安易な理屈を唱えてみる。頭の働きが悪くなって、そうすると私という個体が時間の中を進んでいくときの世界の肌ざわりも悪くなって、気分が悪くなるというより「なくなる」。何も感じなくなるのはこわい。