読書記録
長くなった読書メモ。 川本皓嗣『日本詩歌の伝統——七と五の詩学』(岩波書店、1991年)を読んだ。 古代〜正岡子規や斎藤茂吉ぐらいまでが射程になっている。 3つの論文からなる。文学研究書を読むこと自体初めてで、全然消化しきれてはいないんだけど、分か…
佐々木健一『タイトルの魔力 作品・人名・商品のなまえ学』、中央公論新社(中公新書)、2001年。299pp. www.chuko.co.jp 最近、川柳の同人誌に参加するということがあり、そのさいに(川柳の連作を構成することの困難もありつつ、それ以上に)連作にタイト…
松本俊彦『世界一やさしい依存症入門』、東京:河出書房新社、2021年。四六判、232pp. www.kawade.co.jp 良書でした。良書なので「言いたいこと」があまりない。「14歳の世渡り術」シリーズの1冊で、いわゆるヤングアダルト向けだけど、依存症を知るための最…
読んでた期間: 2024/4/27~2024/5/8 松本俊彦編『「助けて」が言えない SOSを出さない人に支援者は何ができるか』、東京:日本評論社、2019年。B6判、263pp. 雑誌『こころの科学』の特集を増補して書籍化したもの。援助者(医療従事者や支援団体の所属者)の…
源河亨『感情の哲学入門講義』、東京:慶應義塾大学出版会、2021年(2022年4刷)。235pp. www.keio-up.co.jp 「感情」を軸として、哲学や経験科学も含めた議論や知見を紹介する本。大学の授業テキストとして企画されており、半期の授業回数に合わせて15章立…
2024年3月に吉祥寺ZINEフェスで入手した『川柳ZINE Poisson』vol.1, 2 から、気になった句をピックアップして感想を書きます。 言うまでもありませんが、句の読み方を規定するものではありません。一つの鑑賞例として見てもらえればと思います。(流通部数が…
内海健『自閉症スペクトラムの精神病理 星をつぐ人たちのために』、東京:医学書院、2015年(2022年4刷)。294pp. この本は読んでよかったなあ。 自分がASD(グレーゾーン)であるというアイデンティティをここ1年ぐらいで持つに至って、至ってたんだけど、…