楡男

一億人の腹痛と辞書と毛虫とオレンジと

いつもの訓読み

一日中寝てたいような空模様だ、1月ってこんな感じだっけ?」とTwitterに書いた。空が白くて薄暗い。こういう日に朝ふとんから出ずにまどろんでいるのは気持ちがいい。1月がいつもこんな感じなのかは知らない。思い出せない。わたしはこれでも天気のことを少しは気にするようになった。以前は、暑けりゃ脱ぐ、寒けりゃ着る、雨が降れば傘をさす、天候について気にすべきことはその程度だと思っていた。今は、日の最低気温と最高気温を把握して、このくらいの温度帯なら薄手のコートでもいいだろう、とか、そのくらいのことを考えることはしている。でも「そのくらい」ではある。こないだある人と話していて、天候に関する解像度(あまり好きではない言葉です)が違っていたので驚いた。解像度が違うと互いに話が通じ合わないのだ。関心の深さといってもいい。別に相手は気象予報士などではないのだから、相手の関心が深すぎるのではなく私の関心のほうが浅いということだろう。べつに天気を気にする気にしないで人間の値打ちが決まるものでもないだろうが、しかしなんにせよ、細かく見て、理解して、おぼえていることの価値。そこには付け焼き刃では太刀打ちできないものがある。